前立腺レーザー治療について

前立腺肥大症に対する新しいレーザー手術機器(グリーンライトレーザー)を導入致しました。

前立腺肥大症とは

前立腺比較画像
前立腺とは膀胱のすぐ下、尿道を取り囲むようにあるクルミ大の臓器であり、精液の一部を産生し、男性のみに存在します。加齢とともに肥大してくる場合が多く、尿道を圧迫することや膀胱への負担が増すことにより、排尿困難、残尿感、頻尿、尿もれ、尿閉などの症状を来たしやすくなります。軽度の場合は内服薬で症状を改善させることができますが、長期間の内服継続が必要となってきます。徐々に進行し内服薬の効果が不十分となってきた場合や、高度の肥大症の場合は手術が必要となってきます。

従来の手術療法について

経尿道的前立腺手術(TUR-P)が最も一般的な手術です。内視鏡を尿道へ挿入し、肥大した前立腺を電気メスにて切除し、尿道を広げる方法であり、効果は十分ですが、術中術後の出血や灌流液に伴う気分不良を来たすことが時々あり、術後のバルーン留置期間が3~5日間、入院期間も5~7日要していました。心疾患、脳疾患のある方や超高齢者には行いにくい場合がありました。

新しい手術療法、光選択的前立腺蒸散術(PVP)について

今回導入したグリーンライトレーザー(AMS GreenLight.HPS)は、特殊なレーザーを内視鏡的に、前立腺に照射することにより、前立腺組織を蒸散させ、尿道を広げる方法です。
PVPによる手術
このレーザーは血液中の酸化ヘモグロビンに吸収され、水には吸収されないという特徴があり、血流豊富な前立腺組織に吸収され、すぐに熱エネルギーとなり、組織温度が急上昇することで蛋白質が変性し組織を蒸散、組織内の水は水蒸気となることで、ほとんど出血することなく、組織を消滅させることができます。

水に吸収されないため、生理食塩水による灌流も問題なく使用でき、術中の視野も十分確保することができ、気分不良等(TUR反応)の問題もありません。出血が少なく、患部の一過性の腫れも少ないことにより、手術翌日にバルーン抜去が可能であり、早期から排尿可能となり、痛みも軽度です。そのため、入院期間も従来手術の半分程度となります。非常に低侵襲で効果も高く、安全性も高いため、様々な合併症のある方や超高齢者でも可能となっております。
グリーンライトレーザー画像
欧米では以前からPVP手術は広く普及しておりましたが、日本でも2011年7月より保険適応となり、グリーンライトレーザーも2012年2月現在20数か所の施設で導入され、徐々に症例数も増えてきており、良好な成績が得られております。当院でもより安全で負担の少ない手術を行うことを目的に今回導入致しました。お困りの方や、興味のある方はぜひ一度、泌尿器外来にお越し下さい。
グリーンライトレーザー手術画像