上部消化管内視鏡検査
(食道・胃・十二指腸)

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上部消化管内視鏡検査
(食道・胃・十二指腸)

上部消化管内視鏡検査

食道や、胃、十二指腸の検査をおこないます。
この検査は、口または鼻からファイバースコープを挿入して病気を診断する検査です。

口からの検査では、ファイバースコープが通過する(嚥下に伴う)際におこる反射を抑えるため喉に局所麻酔をしますが、それでもなるべく苦痛や検査のストレスが伴わないように鎮静剤を用いておこなっています。

鼻からの検査では、この反射が少ないため比較的楽に受けることが可能です。一緒に検査モニタを観ながら医師と会話もできます。しかし、鼻腔が狭い方や鼻の手術を受けたことのある方などは不向きですので、事前にお知らせいただくか、検査前にも簡易方法で確認させていただきます。
ただし、鼻からの検査は治療手技が施行できないため、病状に応じて検査方法を選択させていただくことがあります。

内視鏡説明イラスト

1.上部消化管内視鏡検査の受け方

上部消化管とは、食道、胃、十二指腸を指し、口または鼻からファイバースコープを挿入して粘膜を直接観察します。
検査は、5~10分程度で終わりますが、ポリープ切除などの治療を要する場合は10~20分程度を要することがあります。

(1)検査前の準備について
事前検査:検査を安全におこなうために全身状態の把握や感染症の有無について、採血、尿検査、心電図検査などをおこなう場合があります。

<前処置>
胃内をカラにして検査を受けていただきます。
前処置をスムースにおこなうために以下の注意事項の確認をお願い致します。

●検査前日
夕食は夜9時までに済ませて下さい。それ以降は水分(お茶かお水)のみで、何も食べないようにして下さい。
●検査当日
朝食はとらないで下さい。(お茶、お水、スポーツドリンクはOKです。)
ゆったりした服装でお越し下さい。
服用中の薬は、指示に従って内服または中止して下さい。

(2)検査当日の流れ
前処置の状態や、検査の進行状況により予約時間より遅れることがあります。
あらかじめご了承下さい。

それぞれの検査の流れについては↓をクリックしてください

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(3)検査後の注意点
鎮静剤使用の際には、検査後約1時間はお休みしていただいております。
薬の効き具合によっては、安全のためにさらにお休みいただくことがあります。ご了承下さい。

検査後の食事は、検査終了後から約1時間後に摂取可能です。
ただし、ポリープ切除やピロリ菌検査をされた方は、検査終了後から2時間後に摂取可能です。
検査、治療をおこなった場合、後出血の可能性があります。過度な運動や飲酒、熱いお風呂の入浴、遠方への外出などはお控え下さい。
万一、嘔吐や、腹痛の増悪、下血(赤黒い便)がみられた場合には、速やかに病院まで連絡下さい。状態によっては受診をしていただきます。

2.胃内視鏡(胃カメラ)3割負担の場合の検査費用

初診料・前処置薬剤・採血 2,000円~3,500円
胃内視鏡(検査のみ) 約4,000円
病理細胞検査(追加費用)
個数・部位により異なります
4,000円~11,000円
合計 6,000円~18,500円

検査後にお薬を処方する場合がありますので、約19,000円程度御用意ください。
◆1割負担の方は上記の3分の1程度でお考えください
◆経鼻・経口内視鏡とも上記金額です。

Q&A

1、ピロリ菌検査はしてもらえますか?

上部内視鏡検査中、胃の粘膜を一部採取し、迅速的に検査する事が可能です。
また血液検査などでもおこなえます。

2、車で来院できますか?

口からの検査では、鎮静剤を使用致しますので、自動車、バイク、自転車等、ご自分の運転での来院はお控えください。鼻からの検査の場合は可能です。

内視鏡検査 経鼻

鼻からの内視鏡検査の特徴
1)吐き気が少ない
2)検査中に話ができる

検査の進め方

Step1【問診】危険を避けるための事前チェックです

こんなことをお聞きします
・薬のアレルギーはありますか?
・鼻血がよくでますか?
・血液をサラサラにする薬を飲んでいますか?

Step2【前処置】消泡剤を飲みます

胃の中の泡を取りのぞき、胃の壁をきれいにするために、消泡剤 ( やや苦目の白い液体です ) を飲みます。
※これは口からの胃内視鏡検査の場合も同じです。

Step3【前処置】鼻腔に局所血管収縮剤をスプレーします

鼻腔の血管を収縮させます。出血しにくくするとともに、鼻のとおりもよくするために行います。
スプレーは風がシュッと入るような感じで、ほとんど痛みはありません。

Step4【前処置】鼻腔に麻酔薬を注入、局所麻酔を行います

小さな注射器で麻酔薬を鼻から注入します。
局所麻酔ですから眠くなりません。

Step5【前処置】麻酔薬を塗ったチューブを挿入

通り道 ( 中鼻道など ) がもともと狭い場合や、花粉症などでむくんでいる時、細くてやわらかいチューブにゼリー状の麻酔薬を塗り、鼻腔に挿入して局所麻酔を行います。
鼻の穴の痛みが抑えられ、内視鏡の通りがスムーズになります。
チューブは内視鏡と同じ細さです

Step6【検査】鼻から内視鏡を通します

通りやすい側の鼻から内視鏡を挿入します。

Step7【検査】胃の中を見ます

食道、胃、十二指腸の順に観察していきます。口は自由になっていますから、先生に質問もできます。

Step8 検査が終わったら

眠くなる麻酔は使わないので、当院では検査後1時間は安静にて様子を観察させていただきます。また生検した場合は2時間の安静となります。
原則、眠くなる注射はおこなわないので、お車の運転もできます。

内視鏡検査 経口

口からの内視鏡の特徴
1)苦痛を最小限にするために鎮静剤の点滴を致します。(傾眠状態を促します。)

検査の進め方

Step1【問診】危険を避けるための事前チェックです

こんな事をお聞きします。
・糖尿病の薬は服用していますか?
・前立腺肥大・緑内障・心疾患の既往がありますか?
・血液をサラサラにする薬を飲んでいますか?
・鎮静剤を使用するため、車でのご来院は避けていただきます。

Step2【前処置】消泡剤を飲みます

胃の中の泡を取り除き、胃の壁をきれいにするために、消泡剤(白い液体です。)を飲みます。

Step3【前処置】鎮静剤を使用するために血管確保をします。

腕に針を刺入し検査が終わるまで留置しておきます。
(採血がある時は、一回で済むようにその留置針から取ります)

Step4【前処置】喉に麻酔のスプレーをします。(苦めです。)

ファイバーを通すときに苦痛を最小限にするために行います。その後マウスピースを
くわえてもらいます。

Step5【検査】経口から内視鏡を通します。

この時には鎮静剤によって傾眠状態で内視鏡を挿入します。

Step6【検査】胃の中をみます。

食道・胃・十二指腸の順に観察していきます。ピロリ菌検査・ポリープがあれば組織を取ります。

Step7 検査が終わったら

眠くなる麻酔を使用しているので、当院では検査後1時間以上は休んでいただきます。
また生検をした場合、2時間は飲水・食事ができません。