泌尿器科
UROLOGY泌尿器科
診療内容
年齢とともに、排尿障害や頻尿などに悩まれる方が増加しています。多くの場合、前立腺肥大症や過活動膀胱といった良性疾患が原因であり、簡単な検査で診断が可能です。これらの症状に対しては、最新の薬も含め、患者さま一人ひとりに合わせた適切な投薬治療を行っております。
ただし、同じような症状の中には悪性疾患が隠れている場合もありますので、気になる症状がある方は、ぜひ早めに泌尿器科を受診されることをおすすめします。
前立腺の精密検査が必要な場合には、前立腺生検を1泊2日の入院にて安全に行っています。
手術を要する前立腺肥大症に対しては、グリーンライトレーザーによる光選択的前立腺蒸散術(PVP)を導入しています。このレーザー治療は、従来の手術に比べ体への負担が非常に少なく、入院期間も通常4~5日間と短くなっています。なお、最新のレーザー治療を導入している医療機関はまだ少ない(兵庫県内では当院を含めて4施設)ため、前立腺肥大症で手術をご検討中の方はご相談ください。
腎癌などの悪性腫瘍に対する腹腔鏡下手術については、日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会認定の「泌尿器腹腔鏡技術認定医」である奥野医師が中心となり、診断後早期に手術を行える体制を整えております。
また、自然排石が困難な尿路結石に対しては、近隣の宝塚市立病院など設備の整った医療機関へ適切にご紹介しています。
当科では、丁寧な対応、迅速な診断、適切な治療を常に心がけております。地域のクリニック・病院ともしっかり連携し、地域医療に貢献できるよう努めています。排泄に関するお悩みや、その他気になる症状がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
対象となる疾患
- 前立腺肥大症、過活動膀胱(頻尿、排尿障害、失禁等)などの下部尿路疾患
- 膀胱炎、前立腺炎、腎盂炎などの炎症性疾患
- 前立腺癌、膀胱癌、腎臓癌などの悪性疾患
- 尿路結石、ED(勃起不全)、性行為感染症(尿道炎等)、慢性腎不全など、泌尿器科全般に対して、幅広い診療を心掛けております。
PVP治療について
PVP治療の長所
- 特徴1 安全性が高い
出血が非常に少なく、リスクの低い手術が可能です。
- 特徴2 体への負担が少ない
低侵襲で、術後の回復も早く、高齢の方にも適応しやすい治療法です。
- 特徴3 早朝から排尿可能
術後1~2日で尿道カテーテルを抜去し、すぐに排尿を再開できます。
- 特徴4 入院期間が短い
入院期間は通常4~5日と短く、早期の社会復帰が可能です。
前立腺肥大症とは
前立腺とは、膀胱の下に位置し尿道を取リ囲むクルミ大の男性特有の臓器で、精液の一部を産生します。加齢とともに肥大することが多く、排尿困難、残尿感、頻尿、尿もれ、尿閉といった排尿障害の原因となります。軽度の場合は内服薬による治療で症状の改善が見込めますが、進行したケースや重度の肥大症では手術が必要となることがあリます。
手術療法について
一般的な手術法には、内視鏡を尿道に挿入し、電気メスで肥大した前立腺組織を切除して尿道を広げる経尿道的前立腺切除術(TURP)があります。
この方法は高い効果が期待できますが、出血、性機能障害、手術後の不調などのリスクがあり、入院期間も1週間ほど必要です。
また、前立腺内腺を一塊にくリ抜く効果的な手術法(HoLEP、TUEB)も広まりつつあります。なお、TUEBは当院で施行可能です。
光選択的前立腺蒸散術(PVP)について
グリーンライトレーザーシステムを使用するPVPは、特殊なレーザー光を前立腺に照射して組織を蒸散させ、尿道を広げる新しい治療法です。このレーザーは血液中のヘモグロビンに吸収されやすく、血流が豊富な前立腺組織に照射すると、瞬時に熱エネルギーに変わり、組織温度を急上昇させて蒸散・消失させることができます。そのため出血が非常に少なく、通常は手術1~2日後に尿道カテーテルを抜去でき、早期から排尿が可能になります。また、入院期間も4~5日程度と短く、患者さまの身体的・精神的負担を大きく軽減することができます。
さらに2025年4月には治療効果がより優れた最新型GreenLight® XPS™レーザーシステムに更新しました。最新機種ではレーザーファイバーの改良によりビーム面積が従来の約1.5倍に広がり、治療効率が約2倍に向上しております。
これにより短時間かつ低侵襲で、より安全かつ効果的な前立腺治療を実現しています。患者さまへの負担が少ない手術で、術後の早期回復やQOL向上を目指し、日々取り組んでおります。
すべての前立腺肥大症を有する患者さまに対してPVPが最善・最適であるというわけではありませんので、状況に応じてTUEBやTURPをご提案させていただく場合もございます。まずは一度診察にお越しいただければと思います。
診療時間(5/1~)
こだま病院 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
午前診 9:00 ~ 12:00 | 奥野 | 大北 | 奥野 | 奥野 | 奥野 |
担当医

- 診療科
- 泌尿器科
- 専門分野
- 泌尿器科全般
- プロフィール
- 産業医科大学 卒業
- 資格
- 日本専門医療機構認定 泌尿器科専門医
日本泌尿器学会認定 泌尿器科指導医
日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会認定 腹腔鏡技師認定医
日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会認定 ロボット手術プロテクター(指導医)
日本内視鏡外科学会認定 泌尿器腹腔鏡技術認定医
産業医選任資格
緩和ケア研修会終了 - 所属学会
- 日本泌尿器科学会
日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会(代議員)
日本内視鏡外科学会 - 趣味
- ラーメン(ラー活)、モーニング(カフェ活)、ノンアル界隈です。
- メッセージ
- 長らく勤めてきた急性期病院での経験を活かしつつ、身近で頼れる医師を目指します。
泌尿器科よろず相談所として、気軽に受診してください。

- 診療科
- 泌尿器科
- 専門分野
- 泌尿器科一般
- プロフィール
- 大阪医科薬科大学(旧 大阪医科大学)卒業
日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医
ダ・ヴィンチサージカルシステム認定医 - 趣味
- スポーツ観戦(特にラグビー、大学までラグビーをしていました)
- メッセージ
- 泌尿器科を受診することは、恥ずかしいと思われる方も少なくないと思いますが、頻尿などがあると、夜間寝られなくなったり、日中でも常にトイレを意識しないといけなかったりと、非常に生活の質が低下します。頻尿の治療は、生活の質を向上させるきっかけになります。また、血尿などが見られた際は、結石や尿路腫瘍などの可能性もあり精密検査が必要になる場合もあります。
泌尿器科を気軽に受診していただければと思います。治療や検査に関して、一緒に考えましょう。